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車体の傷と、走行距離を確認しておこう。高齢者による運転事故を避けるために

車体の傷と、走行距離を確認しておこう。高齢者による運転事故を避けるために

親が運転事故を起こしてしまわないように

最近、高齢者による自動車の運転事故に関する報道が増えています。その影響もあって「うちの親は、大丈夫だろうか・・・」と心配している人も多いでしょう。できれば、免許の返納をお願いしたいところです。

しかし、免許の返納について話をしても、親から「それでは生活できなくなる」と反発されることも多いでしょう。そこで、あきらめてしまっているケースもあるのではないでしょうか。

親と同居している場合は、親の健康状態についての知識が得やすいものです。運転についても、それが本当に無理になれば、そう気がつくことができます。しかし、親と同居していない場合、親の運転が危険なものになっているかどうか、その判断が難しくなります。

だからということで、免許の返納は親任せとしておいて、それが悲惨な事故につながってしまうと大変です。面倒なことですが、子供として、年老いた親の面倒を見ることは、ある程度までは社会的な義務でしょう。

少なくとも車体の傷は確認しておこう

親が普段運転している自動車の車体に、傷が増えていないかどうかは、簡単に確認できます。運転能力が落ちてくると、駐車するときなどに、周辺のものに車体をぶつけるようになります。細い道などでは、電信柱などにも、こすることがあります。

特に、前と後ろのバンパー、ドアミラーの突端あたりには、すり傷ができやすいので、確認しておくとよいでしょう。明らかに何かにぶつけたような跡があれば、大事故につながる前に、一段つっこんだ警戒が必要だからです。

ここで、多数のすり傷が見つかったとしましょう。そこで、運転をやめさせないと、親が加害者になってしまいます。最悪、親に対する子供の監督責任を問われかねないケースです。

可能なら走行距離も確認しておこう

認知症が怪しくなってくると、目的地を忘れてしまったりして、走行距離が長くなります。実際に、通院と買い物にしか利用していないはずなのに、異常に長い距離を走行していることから、認知症がわかったケースもあるそうです。

すり傷が確認できなくても、親のところに行くたびに走行距離を確認してください。それがあまりにも大きく増えていないかは、チェックしておくべきポイントです。

これは認知症が疑われるケースでもありますので、必ず、医師の診断を受けるようにしてください。認知症や、それに近い状態にある場合は、本人の意思によらず、運転免許が停止されます(2017年までに施行される新しい道路交通法)。

親の説得が難しい場合について

親の運転免許を返納させるための説得は、簡単ではないことも多いようです。運転免許の返納は、代理手続きもできるようになってきています。とはいえ、本人意思の確認もありますので、勝手に返納することはできません。

そこで、高齢者による運転事故のニュースがあった直後など、親の気分が返納に動いているときに、一気に進めてしまうといった対応が求められます。

運転免許を返納すると、運転経歴証明書の発行が受けられます。この運転経歴証明書は、免許証のように、身分証明書代わりになるのはもちろんです。それだけでなく、自治体によっては、バスやタクシーの利用料金が安くなるといった特典も付いています。

親の説得が難しくても、そこに人命がかかっていると考えるべきでしょう。確かに、運転の好きな人から免許を取り上げるのは、精神的にもよくないこととされます。しかし、本当に危険な場合は、親の精神状態よりも、他者の人命のほうが優先されると考えるべきでしょう。

どうしても親が説得できない場合

どうしても親が説得できない場合、認知症があれば、後見人制度を利用して、本人から自動車を取り上げ、また、本人が自動車を購入できないように設定したいところです。

問題になるのは、認知症や、それに近い状態にはなく、後見人が設定できない場合です。精神的に健康ではあるものの、身体が衰えており、運転が危険なのに、運転免許の返納を嫌がる場合は困ってしまいます。

このとき、やや無理やりにでも、自動車を使えないようにしてしまうケースもあります。もちろん、これは本人の意思に反する行為ですので、社会的に推奨することはできません。無理やりが過ぎると、違法にもなります。違法になってしまうのは、ダメです。

拠り所となるのは、家族としての監督責任です。子供に刃物を渡さないように、心身に課題を抱えた高齢者に自動車を渡さないことには、監督責任上、合理的な理由があります。他者の人命に関わることですから、放置しておくほうが問題です。

かといって、違法行為になってしまうのは問題です。主治医や介護職、警察にも相談をしながら、とにかく一人で悩まないようにしたいところです。同じようなケースを扱ったことのある人は、周囲にもきっといます。そうした人を探すことをやめないようにしてください。

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