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要介護者の高齢者によくみられる感染症について知っておこう

要介護者の高齢者によくみられる感染症

要介護者の高齢者によくみられる感染症

介護職(介護のプロ)の知識として、要介護者の高齢者によくみられる病気についてのものがあります。私たち介護者も、こうした知識を持っておけば、いざという時の判断が早くなります。

少し専門的で難しい部分もあるかもしれませんが、以下、そうした病気の中でも特に感染症に関する特徴と、知っておくべきことについて参考文献(黒澤, 2013年)をみつつ、まとめておきます。内容については、一部、KAIGO LAB 編集部による修正・追記があります。気になる場合は、原典をあたってください。

高齢者のほうがより注意が必要なのは、高齢者になると、感染症に対する免疫となるリンパ球が減少するからです。また、免疫の応答速度が遅くなることから、若年者よりも、感染症のリスクが高まってしまうのです。

病名
特徴
知っておくべきこと
肺炎 最も多い感染症で、直接死因のトップを占める。肺炎球菌など一般細菌によるものと、飲食物や唾液の誤嚥(ごえん:飲食物を気管内に飲み込んでしまうこと)によるものとがある。 37度前後、またはそれ以上の発熱とともに、呼吸数の増加がみられる。食欲低下、息苦しさ、肩で呼吸などの症状に注意する。
結核 現在の高齢者では、若い頃に一度観戦したときに作られた結核巣が、栄養状態や免疫力の低下によって再燃することが多い。 微熱程度の発熱や軽い咳がみられることもあるが、症状はあまり出ない。診断は、X線検査だけでは不十分で、痰(たん)の検査によって行う。
インフルエンザ ウイルス感染症の代表的なもので、どの年代の人でも、高熱、全身倦怠感、関節痛などが出現する。年によって流行のタイプが変化する。 インフルエンザワクチンによって、感染予防や重症化予防ができ、発症後48時間以内であれば治療薬もある。
尿路感染症 解剖学的な構造上、女性は膀胱から尿道までの尿路が汚染されやすく、大腸菌などによる感染を起こすことがある。慢性化しやすい。 高齢者では頻尿や排尿時痛がなく、無症状のことが多い。膀胱炎、腎盂炎から敗血症に進展し、突然の発熱で発症することがある。
胆嚢炎・胆管炎 高齢期にも消化器系感染症として頻度が高く、外科手術が必要になることがある。敗血症に進展すると重症である。 腹痛や悪心・嘔吐、発熱がみられたら第一に考え、血液検査、超音波検査を実施すると診断は容易である。通常、抗生剤がよく効く。
疥癬(かいせん) ヒゼンダニの成虫、虫卵が寄生、拡大することによる皮膚感染症の一つである。ほこりや塵、フケなどに混じって感染が広がる。 腹部や股・陰部、手指の間など皮膚のやわらかいところに激しいかゆみと発疹が出る。ただし、要介護高齢者では通常はかゆみは強くない。
敗血症 細菌が血流にのって全身を回っている状態で、感染症においてもっとも重症な状態である。尿路感染、胆道感染、褥瘡(じょくそう:床ずれのこと)感染にともなって起きやすい。 細菌がうみだす毒素などによって血圧低下をともなうショック状態におちいりやすく、もし敗血症が疑われたら入院治療が必須となる。

※参考文献
・黒澤 貞夫, et al., 『介護職員初任者研修テキスト』, 2013年

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