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日本で、これから起こっていくこと。

日本でこれから起こっていくこと

官僚は真面目にやっているが・・・

直接、官僚の中に何人かの友人を持っていると、彼ら/彼女らは、いたって真面目に、日本のために仕事をしていることがわかります。しかし、官僚の仕事は、どこまでも「改善」の範囲であって「改革」のような、大きな社会変化を起こすようなことは、本来の仕事から外れています。

そうした中、現在で約10兆円の予算になっている日本の介護保険は、2025年には倍の20兆円必要と言われます。今、180万人いる介護職の数も、2025年には260万人(80万人追加)が必要であることがわかっています。

こうした数字は、官僚による「改善」では、どうしても届きません。日本の社会構造を変えないと、これらは、そもそも達成不可能なものです。では、誰がそうした大きな「改革」ができるのでしょう。本来は、こうしたことは、官僚の仕事ではなくて、政治の仕事です。

しかし、この「改革」では、公務員の人件費抑制を中心として、不利益を被る人が多数出ます。そのような「改革」を進めることは、なかなかできません。なぜなら、この「改革」でリーダーシップをとれば、多くの人から批判され、命すら狙われ、生涯に渡って恨まれることになるからです。この世界には、理論的には可能でも、政治的には不可能なこともたくさんあるのです。

だいたい3世代で社会構造は大きく変化している

明治維新から(大政奉還:1867年)から、第二次世界大戦(閣議決定:1941年)までが74年でした。第二次世界大戦の勃発に74年を足すと2015年になります。もちろん、誤差はそれなりにあるでしょう。ただ、日本では、だいたい3世代(70〜80年)ごとに大きな社会構造の変化が起こっているというのは、それほど悪いヨミではないと思います。

ここには(1)古い価値観が通用しなくなる(2)大きな混乱から、構造改革が起こる(3)構造改革が進み、新しい時代に適合した社会システムができる(4)その社会システムが機能し、国威が上昇する(5)その社会システムも、ついに古い価値観になってしまう、という社会システムのライフサイクルがあるのでしょう。

現代の日本社会が持っている社会システムは、このライフサイクルにおいて(5)を経験していると考えられます。現実に、日本の教育、労働、社会福祉といった、社会システムを構成している大事な要素が、どれも制度疲労を起こしていることが明白になってきています。

教育では、誰もが大学に入学できる時代となり、大学を卒業しても就職は保証されない時代になっています。労働でも、一流と考えられてきた企業が不祥事のあるなしに関わらず破綻したり、正規・非正規の社員の格差も広がってしまっています。社会福祉も、もはや限界です。このままでは、道端で高齢者が倒れているのが当たり前の社会が出現してしまいます。

これは、大きな社会構造の変化が起こる「前夜」といってよい状態です。このまま、過去の価値観を継続して残していくことはできません。かといって、官僚による「改善」のレベルでは、とても、生活の安定は得られない状態なのです。いかに官僚が優秀でも「明治維新を起こせ」という命令には従えないのです。

「逃げきれない」と考えたほうが無難

教育改革も、労働改革も、社会福祉改革も、どれもが「弱者救済」という側面が強いことがわかるでしょう。ある意味で、近代の人類は、厳しい歴史を踏まえながら「弱者救済」のための予算を捻出することができる社会を作ってきたわけです。

しかし、この予算は、国が成長しており、かつ、弱者の数がそう増えていかないことを前提としています。であれば、国の成長が止まり、弱者の数がどんどん増えている今、どう考えても、この国が破綻することが見えているわけです。

破綻とはいえ、爆発して無くなってしまうわけではありません。救済されず、放置される弱者の数が増えていくというのが破綻の姿です。それはすでに、介護の現場で、少なからぬ介護職が見ている現実でもあります。破綻は、もう、はじまっているのです。

お金持ちは、公教育では足りない教育を、乱立する「新しい塾」で解決しようとしています。業績のよい会社の正社員は、非正規の社員を多く使い、正社員の数を増やさないことで乗り切ろうとします。医療や介護も、お金があれば、高度な医療がついた高級老人ホームで解決できると考えています。

しかし、東大を出て、教授の推薦で大企業に入っても、その大企業からリストラされてしまう人も増えてきました。正社員の数を絞ってきた自分自身が、気がつけば、会社が買収され、非正規になっていたりもします。そして高級老人ホームも、決して安泰ではありません。

背後から、破綻という魔物が追いかけてきています。一生懸命に逃げても、魔物は速度をあげてきますから、多くの人は逃げきれません。そこに追い打ちをかけるように、人工知能(AI)が人間の仕事を奪う世界が登場しようとしています。いつの時代も、社会変革から、完全に逃げ切れる人は、そう多くはいないのです。

唯一の希望と言えるのは「情報」へのアクセスが解放されていること

ここで、明治維新や第二次世界大戦とは、大きく異なる希望があります。それは、誰もが「情報」にアクセスできるということです。魔物から逃げず、それに向き合うとき、鍵になるのが「情報」です。

魔物と戦うには、とにかく勉強するしかありません。しかし過去には、勉強するにも「情報」にアクセスできない人が大多数だったのです。しかし現代は、過去の時代とは異なり、インターネットさえあれば、様々な「情報」にアクセスすることが可能です。インターネットがなくても、図書館があります。

テレビでは、ダメです。芸能人がどうしたこうした、社会的地位のある人が盗撮をしたうんぬん、政治家の情けない不祥事・・・そうしたことを、この状態にあっても、公共の電波で流しているのが日本です。このままで良いはずはないのですが、大手メディアにいる人々は「自分は逃げ切れる」と思っているので、呑気なのかもしれません。

KAIGO LAB は、介護について発信をしていきます。それは、この日本に構造改革を迫るのは、介護に苦しむ人々であると考えているからです。介護が誰の身にも降りかかることで、日本の社会構造が問題視されていきます。ここから、日本の「改革」がはじまると思っています。

日本には、長い歴史があります。そこには、多くの悲劇があり、それを乗り越えてきた先輩の知恵があります。しかし、そうした知恵は、大手メディアからは(ほとんど)発信されません。

かつて、イギリスの哲学者ベーコンは「知は力なり(knowledge is power)」と述べました。知らないと、振り回されます。であれば、知るということが、人間に自由を与えるのです。

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